おにぎりを作るとき、握る前に手へ塩を付ける方法もありますが、塩を付けすぎると表面だけがしょっぱくなってしまいますよね。
そこで便利なのが、炊飯時に塩を加える「塩炊き」です。ご飯全体に塩味がなじむため、握るときの塩を少なくでき、味のばらつきも抑えやすくなります。
3合のお米に入れる塩は、薄味なら3g前後、標準なら4〜5g程度が調整しやすい目安です。小さじ何杯という量は、塩の粒の大きさや種類によって重さが変わるため、できればグラムで量ると失敗しにくくなります。
3合のお米に入れる塩の量は3〜5gが目安
おにぎり用に塩を入れて炊く場合、3合のお米に対して最初に試しやすいのは、塩3〜5g程度です。
| 塩の量 | 仕上がりの目安 | おすすめの人 |
|---|---|---|
| 3g前後 | 薄味で控えめ | 塩辛さを抑えたい人 |
| 4〜5g | ほどよい塩味 | 塩むすびとして食べたい人 |
| 6g前後 | ややしっかりした味 | 具なしで濃いめにしたい人 |

元の原稿にある小さじ2/3杯は、薄味の塩炊きを作る場合の目安としては使えます。ただし、塩の種類によって小さじ1杯あたりの重量が異なるため、「小さじ2/3杯なら必ず3〜4g」とは限りません。
初めて作るときは、3合に塩3〜4g程度から始めると調整しやすいでしょう。薄く感じた場合は、次回から1gずつ増やす方法がおすすめです。
塩の量は小さじよりグラムで量ると正確
食卓塩のように粒が細かい塩と、粗塩や岩塩では、同じ小さじ1杯でも重さが変わることがあります。塩の種類を変えたときに、同じ小さじ量でも味が違うと感じるのはこのためです。
キッチンスケールがある場合は、塩を3〜5g量るのが最も確実です。スケールがない場合は、使用している塩のパッケージに表示された「小さじ1杯あたりの重量」を確認してください。
表示がない場合は、まず小さじ1杯をすり切りで量り、味を見ながら次回調整します。最初から濃いめにするより、薄味から始める方が失敗したときに修正しやすくなります。
塩を入れて炊くメリット
ご飯全体に塩味がなじむ
握るときに表面だけへ塩を付けると、塩辛い部分と味の薄い部分ができやすくなります。炊飯時に塩を加えると、ご飯全体に薄く塩味が行き渡るため、ひと口ごとの味が安定します。
表面に塩をたくさん付ける必要がなくなるので、塩辛いおにぎりが苦手な人にも向いています。
握るときの塩加減を調整しやすい
塩炊きしたご飯は、握るときに塩を付けなくても味が付いています。食べる人によって好みが違う場合は、塩炊きの量を薄めにして、必要な人だけ表面に少量の塩を付ける方法もあります。
家族で塩加減の好みが違う場合にも、全体を濃くしすぎずに調整できます。
冷めたときも味を感じやすい
おにぎりは、炊きたてではなく冷めた状態で食べることも多い食品です。冷めると味の感じ方が変わるため、炊飯時に全体へ薄く塩味を付けておくと、冷めても味がぼやけにくくなります。

ただし、冷めてもおいしく感じることと、保存性が高まることは別です。塩を入れて炊いたからといって、おにぎりを常温で長時間保存できるわけではありません。
塩を入れて炊く3合の基本的な手順
1. お米を研ぐ
お米3合を普段どおりに計量し、手早く洗います。最初に加えた水はすぐに捨て、その後は米粒を強くこすらないように、やさしく2〜3回洗えば十分です。
洗いすぎると米粒が割れやすくなり、炊き上がりがべたつくことがあります。水が完全に透明になるまで洗う必要はありません。
2. 炊飯器の目盛りまで水を入れる
洗ったお米を炊飯器の内釜に入れ、通常どおり3合の目盛りまで水を加えます。
塩を入れるからといって、水を大幅に増減させる必要はありません。まずは普段の水加減で炊き、硬さや柔らかさが気になる場合に、次回から少しずつ調整してください。
3. 塩を加えて溶かす
塩3〜5gを量り、水を入れた内釜へ加えます。しゃもじやスプーンで軽く混ぜ、塩を水に溶かしてください。
お米を強くかき混ぜると、米粒が傷つくことがあります。底から軽く1〜2回混ぜる程度で十分です。
塩を入れたまま長時間放置すると、内釜や金属部分に負担をかける可能性があるため、塩を溶かしたら早めに炊飯を始めましょう。
4. 通常の白米コースで炊飯する
基本的には、炊飯器の通常の白米コースで炊いて問題ありません。早炊きコースは吸水時間が短く、硬さや炊きムラが出ることがあるため、初回は標準コースがおすすめです。
炊き上がったら、しゃもじで釜の底から返すように全体をほぐします。塩味と水分を均一にするためにも、炊飯後は早めにほぐしてください。
塩加減を調整するときの考え方
薄味にしたい場合
塩辛さを控えたい場合は、3合に塩3g程度から試してみましょう。具材を入れるおにぎりや、漬物・佃煮など塩分のあるおかずと合わせる場合も、薄味の方が食べやすくなります。
標準的な塩むすびにしたい場合
具なしのおにぎりを主役にしたい場合は、3合に塩4〜5g程度が試しやすい量です。ただし、同じ量でも塩の種類やおにぎりの大きさによって、感じる塩辛さは変わります。
濃いめにしたい場合
しっかりした塩味が好みなら、3合に6g程度まで増やす方法もあります。ただし、塩分を多くすると、その分だけ1個あたりの食塩摂取量も増えます。
濃い味にしたい場合でも、いきなり大量に加えるのではなく、次回から1gずつ増やしてください。炊き上がった後に塩を減らすことはできないため、薄味から調整するのが基本です。
塩の種類によって味が変わる
塩には、食卓塩、精製塩、粗塩、岩塩、海塩などさまざまな種類があります。粒の大きさや水分量が異なるため、同じ小さじ1杯でも重さや塩味が変わることがあります。
特に粗塩は、スプーンの中にすき間ができやすく、体積で量ると重量にばらつきが出ます。塩炊きの量を安定させたい場合は、小さじではなくグラムで量るのがおすすめです。
だし塩や調味塩を使う場合は、塩以外の成分も含まれています。商品によって味や塩分量が違うため、パッケージの表示を確認してから使いましょう。
塩を入れて炊いたご飯でおにぎりを作る方法
握り塩は少量から始める
塩炊きしたご飯は、すでに全体へ塩味が付いています。そのため、通常のおにぎりのように手へたっぷり塩を付ける必要はありません。
まずは握り塩なしで作り、味を確認してください。少し物足りない場合だけ、手やラップにごく少量の塩を付けます。表面へ塩を追加するときは、指先に軽く付く程度から始めると、しょっぱくなりすぎにくくなります。
ラップやおにぎり型を使う
おにぎりを握るときは、ラップや食品用手袋、おにぎり型を使うと衛生的に作りやすくなります。調理前には手を洗い、ラップや型も清潔な状態で使ってください。
塩炊きしたご飯は水分や塩分が均一になっているため、おにぎり型を使うと毎回同じ大きさに整えやすくなります。
ご飯の温度に注意する
炊き上がったばかりのご飯は熱いため、やけどに注意してください。おにぎりをすぐ食べる場合でも、扱える程度まで温度を下げてから形を整えると安全です。
持ち運ぶ場合は、熱いまま密閉せず、湯気や結露を抑えてから包みます。長時間持ち歩くときは、塩炊きしていても常温保存に頼らず、保冷剤や保冷バッグを使いましょう。
塩を入れて炊いても日持ちが長くなるわけではない
塩には食品中の水分に影響する性質がありますが、家庭で作る塩炊きご飯の塩分だけで、おにぎりの保存性が大きく高まるとは考えないでください。
塩炊きしたご飯でも、温かい場所に長く置けば細菌が増える可能性があります。梅干しや塩辛い具材を使った場合も、常温保存が安全になるわけではありません。
朝作ったおにぎりを昼に食べる場合は、できるだけ涼しい状態で保管し、気温が高い時期や長時間の持ち運びでは保冷剤と保冷バッグを使ってください。食べるまでの時間が長く、温度管理ができない場合は、無理に持ち歩かない方が安全です。
塩炊きしたご飯の保存方法
短時間の持ち運びでも温度管理をする
塩を入れて炊いたご飯だからといって、ラップに包んだままバッグの中へ入れておくのは避けてください。車内、窓際、直射日光の当たる場所は、短時間でも温度が上がりやすくなります。
おにぎりは作った後、できるだけ早く食べるのが基本です。長時間持ち歩く場合は、保冷剤や保冷バッグを使用し、食べる前に味やにおいに異常がないか確認してください。
冷蔵保存する場合
すぐに食べない場合は、粗熱を取り、ラップや密閉容器で包んで冷蔵庫へ入れます。ただし、ご飯は冷蔵すると硬くなりやすく、塩炊きしていても食感の劣化は起こります。
冷蔵保存したおにぎりは、保存日数を決め打ちせず、できるだけ早めに食べてください。異臭、ぬめり、変色などがある場合は、加熱して食べようとせず処分します。
冷凍保存する場合
すぐに食べない塩炊きご飯は、1食分ずつラップで包んで冷凍する方法もあります。冷凍すると食感が変わることはありますが、冷蔵よりもご飯の食感を保ちやすい場合があります。
冷凍日を記入し、できるだけ早めに使い切りましょう。解凍時は電子レンジで中心まで十分に加熱し、いったん解凍したご飯を再冷凍するのは避けてください。
塩分が気になる場合の注意点
塩炊きは、握るときの塩を減らしやすい一方、炊飯したご飯全体に塩分が入ります。塩を入れた量に応じて、1個あたりの塩分も変わります。
高血圧や腎臓病などで塩分制限を受けている場合は、一般的なレシピの塩量をそのまま使わず、医師や管理栄養士の指示を優先してください。
具材にも塩分が含まれていることがあります。鮭、梅干し、昆布、明太子、佃煮などを入れる場合は、塩炊きの量を少なめにするなど、全体の塩分を考えて調整しましょう。
まとめ:3合なら塩3〜5gから試すと失敗しにくい
おにぎり用に塩を入れて炊く場合、3合のお米に対して塩3〜5g程度が調整しやすい目安です。薄味なら3g前後、標準なら4〜5g程度から始めるとよいでしょう。
小さじの体積だけでなく、塩の種類によって重さが変わるため、可能であればグラムで計量してください。炊飯器の3合目盛りまで水を入れ、塩を溶かしてから通常どおり炊飯します。
塩炊きしたご飯は、握り塩を少なくでき、全体の味が均一になりやすいのがメリットです。ただし、塩を入れたからといって常温で長く保存できるわけではありません。おにぎりにする場合は、衛生的に握り、長時間持ち歩くときは保冷剤や保冷バッグを使いましょう。
まずは3合に塩3〜4gで試し、次回から1gずつ調整すると、ご家庭に合う塩加減を見つけやすくなります。
