佐賀県産の「さがびより」を買って炊いてみたものの、「思っていたより甘くない」「少しべたつく」「期待したほどおいしくない」と感じたことはありませんか?
さがびよりは、令和7年産米の食味ランキングで特A評価を獲得し、平成22年産から16年連続で特A評価となった佐賀県を代表するお米です。
ただし、食味ランキングの評価は、一定の条件で炊飯したお米を専門家が比較した結果です。購入したすべてのさがびよりが、家庭で同じような味になるとは限りません。
お米は、精米時期、保存状態、水加減、炊飯器、炊き上がった後の扱いによって、味や食感が大きく変わります。

この記事では、さがびよりをまずいと感じる主な理由と、おいしく炊くための水加減、洗米方法、保存方法について詳しく解説します。
さがびよりがまずいと感じるのはなぜ?
さがびよりがまずいと感じる原因は、品種そのものよりも、炊き方や保存状態にある場合が多いです。
さがびよりは、粒の大きさ、つや、香り、味、粘り、硬さなどのバランスを評価されているお米です。しかし、炊飯時の水が多すぎたり、長期間保存していたりすると、本来の食感や香りが出にくくなります。
また、さがびよりのような粘りや甘みを感じやすいお米は、炊き方によって印象が変わりやすい面もあります。
水分が多いと「べたべたして重い」、水分が少ないと「硬くてパサつく」と感じることがあります。好みの食感と水加減が合っていないだけで、「まずい」と感じてしまうこともあるのです。
さがびよりの特徴を知っておこう
粒が大きくつやのあるお米
さがびよりは、炊き上がりのつやや粒の存在感を楽しみやすいお米です。
炊き上がったご飯は、粒がしっかりしていて、口の中でほどよい弾力を感じることがあります。見た目がきれいなので、白いご飯やおにぎりに向いています。
甘みや粘りを感じやすい
さがびよりは、米の甘みやもっちりした食感を好む人に選ばれやすい品種です。
一方で、あっさりしたご飯や、粘りの少ないご飯が好きな人にとっては、少し重く感じる可能性があります。
これは品質が悪いという意味ではなく、食感や味の好みが合っていないということです。普段から硬めであっさりしたお米を好む方は、水を少し控えめにして、粒感を残す炊き方を試してみるとよいでしょう。
冷めても食べやすい

さがびよりは、炊きたてだけでなく、おにぎりやお弁当にも使いやすいお米です。
冷めると甘みや粘りを感じやすくなる一方、炊きたての柔らかさを重視する人には、冷めたときの食感が少し重く感じられることもあります。
炊きたてと冷めた状態では印象が変わるため、食べる場面に合わせて水加減を調整するのも一つの方法です。
さがびよりをまずいと感じる主な原因
水を入れすぎている
さがびよりを炊いてべたつく場合は、まず水加減を確認してみましょう。
「ふっくら炊きたい」と考えて、内釜の目盛りより多く水を入れてしまうと、粘りが強く出たり、米粒同士がくっついたりすることがあります。
特に、柔らかいご飯が苦手な方は、水を少し減らすだけで食べやすくなる可能性があります。
ただし、最初から1合あたり180mlや190mlなど、決められた数字だけで調整するのはおすすめしません。米の計量方法や炊飯器によって条件が変わるため、まずは内釜の目盛りを基本にして、そこから少しずつ調整しましょう。
水を減らしすぎている
反対に、水を減らしすぎると、さがびよりの粒が硬くなったり、中心に芯が残ったように感じたりすることがあります。
「べたつくから」といって、いきなり大幅に水を減らすのは避けてください。最初は目盛りから数ミリ程度減らし、炊き上がりを確認してから次回の水加減を決めると失敗しにくくなります。
米を正確に計量できていない
水加減を正しくするためには、米の量を正確に計ることが大切です。
米を計量カップに山盛りで入れたり、上から押し込んだりすると、想定より多くの米が入ります。その状態で水を目盛りまで入れると、米に対して水が少ない炊き上がりになります。
反対に、米を少なめに入れたまま目盛りまで水を入れると、水分が多くなってべちゃつくことがあります。
計量カップですくった後は、箸などで表面をすり切りにしてください。より正確に計りたい場合は、はかりで1合約150gを目安に計量する方法もあります。
洗米の方法が合っていない
米を強くこすりすぎると、米粒が割れたり、表面に傷が付いたりすることがあります。割れた米が多いと、炊飯中にでんぷんが溶け出し、べたつきにつながる場合があります。
一方で、洗米が不十分で表面にぬかが多く残っている場合も、においや味に影響することがあります。
洗米は、力を入れて何度も研ぐのではなく、やさしく行いましょう。最初に入れた水はすぐに捨て、その後は手で軽くかき混ぜながらすすぎます。
保存期間が長くなっている
お米は乾物のように見えますが、精米後も少しずつ品質が変化します。
精米から時間が経ったお米や、高温多湿の場所で保存していたお米は、香りや甘みを感じにくくなることがあります。
さがびよりの特徴である香りや甘みを期待していると、保存状態の悪いお米を食べたときに「まずい」と感じやすくなるでしょう。
購入時は、袋に表示された年産だけでなく、精米時期も確認してください。開封後は、できるだけ早く使い切ることが大切です。
炊飯器や内釜の状態が悪い
内釜の底が変形していたり、内釜の外側や本体のセンサー部分に汚れが付いていたりすると、炊飯に影響することがあります。
ふたがきちんと閉まっていない、内ぶたが正しく取り付けられていないといった状態も、炊き上がりが安定しない原因になります。
同じさがびよりを使い、同じ水加減で炊いているのに、毎回味や硬さが大きく変わる場合は、炊飯器の状態も確認してみましょう。
さがびよりをおいしく炊く基本の方法
米を正確に計量する
まずは、米を正確に計量します。
炊飯器に付属している計量カップを使い、米をすくった後は表面をすり切りにしてください。カップに押し込んだり、山盛りにしたりしないことが大切です。
最初の水はすぐに捨てる
米を洗うときは、最初に入れた水をすぐに捨てます。
米は最初の水を吸いやすいため、ぬかのにおいが付いた水を長く吸わせないようにしましょう。
その後、手で軽くかき混ぜるように洗い、水を替えながらすすぎます。水が完全に透明になるまで洗う必要はありません。
水加減は内釜の目盛りから試す
さがびよりだからといって、最初から特別な水加減にする必要はありません。
まずは、白米用の目盛りに合わせて水を入れます。炊き上がりが柔らかい場合は、次回から水を少し減らします。硬い場合は、少し増やして調整しましょう。
調整幅は、内釜の目盛りから数ミリ程度で十分です。1回の炊飯で水を大幅に変えると、どの調整が適切だったのか分かりにくくなります。
浸水時間を確保する
洗米後に十分な浸水時間を取ると、米の中心まで水が入りやすくなります。
農林水産省では、米を30分から60分程度浸水させる方法を紹介しています。炊飯器のメニューによっては吸水工程が含まれていることもあるため、取扱説明書に浸水時間の説明がある場合は、そちらを優先してください。
浸水が足りないと硬く感じることがありますが、浸水時間を長くしたうえで水まで増やすと、柔らかくなりすぎる可能性があります。水加減と浸水時間を同時に大きく変えないことがポイントです。
炊き上がったらすぐにほぐす
炊飯が終わったら、できるだけ早くふたを開けて、ご飯をほぐします。
しゃもじを内釜の底まで入れ、十字に切るようにして、底からご飯を持ち上げてください。
炊き上がったご飯をそのままにしておくと、蒸気がこもり、下のご飯が押しつぶされてべたつきやすくなります。ほぐすことで余分な水分が抜け、粒が立ちやすくなります。
べたつきが気になるときの水加減
さがびよりを炊いて、毎回少し柔らかすぎると感じる場合は、次の炊飯で水を少し減らしてみましょう。
- まずは内釜の目盛りどおりに炊く
- 柔らかい場合は次回に数ミリだけ水を減らす
- 硬くなったら前回の水加減に戻す
- 好みが決まるまで少量ずつ調整する
1合あたりの水を180mlや190mlに固定する方法もありますが、米の計量方法、炊飯器、季節、水温などによって結果は変わります。
そのため、特定の数字を絶対的な正解にするよりも、内釜の目盛りを基準にして、家庭の炊飯器に合わせて調整するほうが失敗しにくいでしょう。
さがびよりの保存方法を見直す
高温多湿と直射日光を避ける
お米は、高温、湿気、直射日光が苦手です。
袋のまま日当たりのよい場所や、コンロの近くに置いていると、温度変化や湿気の影響を受けやすくなります。
開封後は、密閉できる容器や保存袋に入れ、直射日光の当たらない涼しい場所で保存してください。
冷蔵庫の野菜室で保存する
すぐに使い切れない場合は、密閉容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保存する方法もあります。
低温で保存すると、常温よりもお米の劣化や虫の発生を抑えやすくなります。
冷蔵庫内のにおいが移らないよう、袋の口や容器のふたはしっかり閉めてください。冷蔵庫から出したお米を使うときは、結露が生じないよう、袋の表面が極端に冷たい状態で開けないようにしましょう。
大きな袋を何度も開け閉めしない
大きな袋に入ったお米を毎日開け閉めしていると、そのたびに空気や湿気が入りやすくなります。
数日分ずつ小分けにしておくと、残りのお米を開けずに保存できます。計量の手間を減らしながら、保存状態も管理しやすくなります。
さがびよりが古くなったときの炊き方
精米から時間が経ったさがびよりは、炊き上がりが硬く感じられることがあります。
その場合は、まず米の状態を確認し、異臭やカビ、虫などがないことを確認してください。問題がなければ、通常の水加減で炊いたうえで、硬さを見て次回から少し水を増やします。
炊飯器に「熟成炊き」や「わが家炊き」などの機能がある場合は、機種の説明書を確認して活用する方法もあります。
ただし、熟成炊きなどの機能を使えば、保存状態の悪いお米が新米のように戻るわけではありません。お米そのものに酸化臭やカビがある場合は、無理に食べないでください。
さがびよりはどんな料理に合う?
さがびよりは、白いご飯として食べるだけでなく、おにぎりやお弁当にも使いやすいお米です。
おにぎりやお弁当
さがびよりの甘みと粘りは、冷めたご飯にも向いています。
おにぎりにすると形をまとめやすく、具材にもなじみやすいでしょう。塩むすびにして、米そのものの味を確認するのもおすすめです。
濃い味のおかずと合わせる
甘みのあるご飯は、照り焼き、焼肉、しょうが焼き、親子丼など、味のしっかりした料理とも合わせやすいです。
ご飯の甘みが、おかずの塩味やたれの味を受け止めてくれます。
あっさりした料理と合わせる
魚の塩焼きや漬物、味噌汁など、シンプルなおかずと組み合わせると、さがびよりの香りや甘みを感じやすくなります。
逆に、粘りの少ないご飯が好みの場合は、水を少し控えめにして粒感を残すと、あっさりした食べ心地に近づけられます。
特A評価でも味の感じ方には個人差がある
さがびよりの特A評価は、一定の条件で専門家が外観、香り、味、粘り、硬さ、総合評価などを比較した結果です。
そのため、特A評価だから誰が食べても必ずおいしい、という意味ではありません。
お米の好みは人それぞれです。粘りのあるご飯が好きな人もいれば、硬めであっさりしたご飯を好む人もいます。
さがびよりをまずいと感じた場合は、品種をすぐに否定するのではなく、水加減、保存状態、炊飯器、食べるタイミングを一つずつ見直してみましょう。
さがびよりがまずいと感じたときのまとめ
さがびよりがまずいと感じる原因は、水加減が合っていない、保存期間が長い、洗米や炊飯後の扱いが適切でないといった可能性があります。
最初から水を大幅に減らすのではなく、まずは米を正確に計量し、内釜の目盛りどおりに炊いてみてください。柔らかい場合は、次回から数ミリずつ水を減らします。
洗米は力を入れすぎず、炊き上がったらすぐにほぐします。開封後のお米は高温多湿を避け、密閉して冷蔵庫の野菜室などで保存すると、味や香りを保ちやすくなります。
さがびよりは、令和7年産米で16年連続の特A評価を獲得した佐賀県のブランド米です。ただし、家庭での炊き上がりは、米の状態や炊飯方法によって変わります。
品種の特徴に合わせて水加減や保存方法を調整し、自分の好みに合う炊き方を見つけてみてください。
