手作りのツナマヨおにぎりを朝に作って、お昼に食べる人は多いですよね。手軽で食べやすく、子どもから大人まで人気の具材ですが、「ツナマヨは食中毒になりやすいの?」「冷蔵庫に入れておけば大丈夫?」と不安になることもあります。
結論からいうと、ツナマヨそのものが特別に危険な食品というわけではありません。ただし、おにぎりは手で触れる機会が多く、炊いたご飯やツナ、マヨネーズには水分があるため、作り方や保存方法が悪いと細菌が増える可能性があります。
特に注意したいのは、調理する人の手指から菌を付けないこと、作った後に温度を上げないこと、長時間持ち歩かないことです。この記事では、手作りツナマヨおにぎりの食中毒リスクと、安全に作るための手順、冷蔵保存や持ち運びのポイントを分かりやすく紹介します。
手作りツナマヨおにぎりは食中毒に注意が必要
ツナマヨおにぎりが食中毒に注意が必要なのは、ツナやマヨネーズが特別に危険だからではありません。主な理由は、おにぎりを作る工程で手指や調理器具に触れること、そして水分を含んだ食品を常温で持ち運ぶことです。

炊いたご飯は水分が多く、ツナやマヨネーズを加えると、さらに具材を含んだ状態になります。このような食品を暖かい場所に長時間置くと、付着した細菌が増える可能性があります。
食中毒を防ぐためには、食材だけでなく、次の3点を意識することが大切です。
- 菌を付けない
- 菌を増やさない
- 食べるまでの時間を長くしない
黄色ブドウ球菌が付着する可能性がある
おにぎりで特に注意される食中毒菌の一つが、黄色ブドウ球菌です。黄色ブドウ球菌は、人の皮膚や鼻、手指などに存在することがあり、調理する人の手から食品に移る場合があります。
手に傷や化膿した部分がある場合は、そこに黄色ブドウ球菌が付着している可能性があるため、おにぎりを握る作業は避けてください。どうしても調理する場合は、傷を食品に触れないように保護し、ラップや使い捨て手袋を使用しましょう。
黄色ブドウ球菌が食品中で増えると、加熱しても壊れにくい毒素を作ることがあります。そのため、あとから電子レンジで温めれば必ず安全になるとは限りません。最初から菌を付けない、増やさないことが重要です。
セレウス菌にも注意が必要
炊いたご飯を常温に長時間置いたときは、セレウス菌にも注意が必要です。セレウス菌は土や自然環境などに広く存在し、米や麺類などを原因とする食中毒に関係することがあります。
セレウス菌は熱に強い芽胞を作るため、通常の炊飯で完全に取り除けるとは限りません。炊飯後のご飯を暖かい場所に放置すると、菌が増殖して食中毒の原因になる可能性があります。
ツナマヨおにぎりに限らず、炊いたご飯やチャーハンなどは、作った後に常温で長時間放置しないようにしましょう。
マヨネーズの油分が直接の原因ではない
元記事では、「マヨネーズの油分が米の表面に膜を作り、菌が増えやすくなる」と説明していました。しかし、マヨネーズの油分だけを理由に、ツナマヨが食中毒を起こしやすいと断定することはできません。
市販のマヨネーズは、酢などによって酸性に調整されており、一般的な状態では細菌が増えにくいように作られています。ただし、マヨネーズを使っているから常温保存できるわけではありません。

ツナマヨおにぎりのリスクは、マヨネーズの油分よりも、炊いたご飯やツナを含む食品を、暖かい環境で長時間保存することにあります。
また、卵から手作りした自家製マヨネーズは、市販のマヨネーズとは衛生状態や酸度が異なります。自家製マヨネーズを使う場合は、作った後の保存や使用時間に特に注意してください。
ツナ缶の塩分や油分で防腐できるわけではない
ツナ缶は密封して加熱殺菌されているため、未開封の状態では長期保存できます。しかし、缶を開けてツナを取り出した後は、一般的な生鮮食品と同じように衛生管理が必要です。
ツナ缶に含まれる塩分や油分だけで、ツナマヨおにぎりの腐敗を防ぐことはできません。おにぎりに混ぜた程度の塩分には、食品全体を保存できるほどの防腐効果は期待できないためです。
油漬けのツナを使う場合も、水煮のツナを使う場合も、余分な液体を切ってからマヨネーズと混ぜると、具材が水っぽくなりにくくなります。ただし、水分を切ったからといって常温で長時間保存できるわけではありません。
ツナマヨおにぎりを安全に作る方法
調理前に手を洗う
おにぎりを作る前は、石けんと流水で手を洗います。手のひらだけでなく、指の間、指先、親指の周り、手首まで丁寧に洗ってください。
手洗いの後にスマートフォンやドアノブ、髪、顔などを触ると、再び手に菌が付く可能性があります。調理を始めた後は、できるだけ調理以外のものに触れないようにしましょう。
使い捨て手袋を使う場合も、手洗いを省略してはいけません。手袋の表面が汚染されることもあるため、手洗いをしてから清潔な手袋を装着してください。
ラップや清潔な調理器具を使う
おにぎりは、できるだけ素手で握らず、ラップを使って作るのがおすすめです。ラップの上にご飯を広げ、中央にツナマヨを置いてから、ラップごと包んで形を整えます。
ラップを使えば、手指からご飯に菌が移る可能性を減らせます。まな板、包丁、ボウル、スプーンなども、洗浄して乾いた清潔なものを使ってください。
調理中に髪や顔、スマートフォン、ペットなどに触れた場合は、もう一度手を洗ってから作業を続けましょう。
手に傷があるときは調理を避ける
手指に切り傷、ささくれ、化膿した部分があるときは、おにぎりを直接扱う作業を避けてください。傷口には黄色ブドウ球菌が付着している可能性があるためです。
傷を絆創膏だけで覆っていても、食品に直接触れる作業は慎重に行う必要があります。調理をする場合は、傷をしっかり保護したうえで、ラップや使い捨て手袋を使いましょう。
ツナの液体をしっかり切る
ツナ缶を開けたら、油漬けなら油、水煮なら水を十分に切ります。液体が多いままだと、ツナマヨが水っぽくなり、ご飯が崩れやすくなります。
ただし、ツナの液体を切ることは食感や扱いやすさのためであり、保存性を大幅に高める方法ではありません。水分を切っても、ツナマヨおにぎりは早めに食べる必要があります。
マヨネーズは食べる分だけ混ぜる
ツナとマヨネーズは、できるだけ食べる分だけ混ぜるようにしましょう。作り置きしたツナマヨを何度も出し入れすると、温度変化や調理器具からの汚染が起こりやすくなります。
余ったツナマヨは清潔な密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存してください。保存したものは早めに使い切り、においや見た目に異常があれば食べないようにしましょう。
ご飯はどのくらい冷ましてから握る?
おにぎりを作るときは、炊きたてのご飯を熱々のまま密閉しないことが大切です。熱いままラップで包むと、蒸気が水滴になって内部にこもり、ご飯が湿った状態になりやすくなります。
一方で、ご飯を長時間室温に放置して、完全に冷めるまで待つのもおすすめできません。冷ましている間に細菌が増える可能性があるからです。
作るときは、清潔なバットや皿にご飯を薄く広げ、蒸気を逃がしながら短時間で粗熱を取ります。人肌程度まで下がったら、ラップを使って手早く握りましょう。
朝にお弁当を作る場合は、前日の夜からご飯を室温に置いておくのではなく、当日に炊いたご飯を使うほうが安心です。作ったおにぎりは、粗熱が取れたら冷蔵庫へ入れ、持ち運ぶ直前に保冷バッグへ移します。
ツナマヨおにぎりの保存方法
冷蔵庫で保存する場合
すぐに食べないツナマヨおにぎりは、冷蔵庫で保存するのが基本です。ラップで包んだおにぎりを清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫の中でも温度が安定しやすい場所に置きます。
冷蔵庫に入れていても、何日も保存できるわけではありません。朝に作ったものは、できるだけその日の昼から夕方までに食べ切るようにしましょう。
冷蔵保存したおにぎりは、ご飯が硬くなりやすいというデメリットがあります。食べる前に電子レンジで温める方法もありますが、保存状態が悪かったものを再加熱して安全に戻すことはできません。
持ち運ぶ場合は保冷剤と保冷バッグを使う
ツナマヨおにぎりを会社や学校へ持って行く場合は、保冷剤と保冷バッグを使用してください。特に気温が高い春から秋、屋外で過ごす日、車内に置く時間がある場合は、保冷対策が欠かせません。
保冷剤は、おにぎりを挟むように配置すると冷えやすくなります。保冷バッグは直射日光の当たる場所や車内に置かず、できるだけ涼しい場所で保管しましょう。
保冷バッグを使っても、長時間安全に保存できるとは限りません。朝に作ったものは昼食時までに食べるなど、持ち運び時間を短くしてください。
お弁当箱に詰めるときの注意
お弁当箱に入れる場合は、容器を洗浄した後、しっかり乾燥させてから使います。水分が残ったままの容器におにぎりを入れると、食品が湿りやすくなります。
ツナマヨおにぎりと一緒におかずを入れる場合は、汁気の多いおかずを避け、別の仕切りや容器を使いましょう。おかずから出た水分が、おにぎりやほかの食品に移るのを防ぐためです。
夏場にツナマヨおにぎりを持ち歩くときの注意
夏場は、ツナマヨおにぎりを常温で長時間持ち歩かないようにしましょう。朝は涼しくても、通勤・通学中や車内、屋外では温度が上がることがあります。
運動会、海水浴、キャンプ、長時間の外出など、保冷状態を保ちにくい場合は、ツナマヨおにぎりを避ける選択も必要です。保冷バッグを使えない状況で、数時間以上持ち歩く予定があるなら、別の食品を選んだほうが安心です。
なお、「梅干しなら絶対に安全」「塩を多く入れれば腐らない」というわけでもありません。梅干しや塩は保存性に関係しますが、家庭で作るおにぎり全体を安全に保てるとは限りません。具材に関係なく、温度管理と早めに食べることを優先してください。
においや見た目がおかしいときは食べない
ツナマヨおにぎりから酸っぱいにおい、腐敗臭、油が古くなったようなにおいがする場合は食べないでください。
ご飯がぬるついている、糸を引く、変色している、カビが見える、具材から液体が出ている場合も同様です。表面だけを取り除いたり、ツナマヨの部分だけ捨てたりして食べるのも避けましょう。
ただし、食中毒の原因となる菌が増えていても、必ず見た目やにおいに変化が出るとは限りません。異常がない場合でも、長時間常温に置いたものや、保冷状態が不十分だったものは食べないほうが安全です。
おにぎりを食べ残したときの注意
一度食べ始めたツナマヨおにぎりを残した場合は、保存して後から食べるのではなく、処分するのがおすすめです。
口をつけた部分から唾液が付着し、食品に菌が移る可能性があります。ラップに包み直して冷蔵庫へ戻しても、安全性が元に戻るわけではありません。
特に暑い季節や、保冷できない場所で食べ残したおにぎりは、もったいなくても食べないようにしましょう。
手作りツナマヨおにぎりを安全に楽しむポイント
手作りツナマヨおにぎりは、正しく作って適切に保存すれば、当日の昼食として楽しめます。ツナマヨだから必ず危険というわけではなく、菌を付けない、増やさない、長時間持ち歩かないことが大切です。
安全に作るためのポイントをまとめると、次のようになります。
- 調理前に石けんと流水で手を洗う
- 手に傷があるときは調理を避ける
- おにぎりはラップや清潔な手袋を使って握る
- ツナの油や水分をしっかり切る
- 熱いご飯を密閉せず、短時間で粗熱を取る
- 作ったおにぎりは冷蔵庫で保存する
- 持ち運ぶときは保冷剤と保冷バッグを使う
- できるだけ当日の昼食までに食べる
- 異臭やぬめりがなくても、長時間放置したものは食べない
朝に作ったツナマヨおにぎりを昼に食べるなら、冷蔵保存と保冷対策を組み合わせることが重要です。夏場や長時間の外出など、温度管理が難しい場合は、ツナマヨおにぎりを作らないことも安全対策の一つです。
少しでも不安を感じたときは、味見をして確かめようとせず、食べずに処分しましょう。おにぎりは作り方と保存方法を少し工夫するだけで、食中毒のリスクを大きく減らせます。
